2007/12/20 木曜日

ニコニコペースの効用

Filed under: 研究論文 — admin @ 13:38:13

Fast Sports から Slow Sports へ
ニコニコペースの効用

福岡大学スポーツ医学部 運動生理学研究室
田中宏暁 教授

はじめに

われわれは1970年代に50%VO2maxに相当する軽運動が
有酸素能力の向上に有効であることを報告して以来、
今日に至るまでこのような軽運動トレーニング
(1980年代からは乳酸閾値を用いている)が健康・体力増進、
さらには生活の質の向上に有効であることを明らかにしてきた。
1970年代はようやく70%VO2max程度の最大下運動でも有酸素能力が
向上するとの論文がでてきたころで、さらに低く乳酸もたまらない
50%VO2max強度でトレーニング効果が上がるとの結果は容易に
受け入れられなかったようである。

このような研究に着手した理由は、軽運動であれば安全性が高く、
だれでも容易に取り組みやすいことと、長時間持続することで
短時間運動とは異なる代謝適応があってもおかしくないのではないかと
思ったからである。また1960年代後半にドイツの医師であり、長距離コーチ
であったVan Aaken が Hollman たちの基礎研究を根拠に乳酸を溜めずに
持続的トレーニングがよいとし、130拍/分の心拍数でトレーニングすることを
奨励していたことを知ったことからそのヒントを得た。若者で心拍数が130拍/分
に相当する強度は50%VO2maxである。これは生理的にきわめて
興味深い。まず乳酸閾値に相当するのでプロトンの蓄積が始まる
強度である。また一回拍出量がこの近辺で最大になるし、分時脂質代謝量が
ピークに達するという非常に興味深い運動強度である。

http://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/54/1/39/_pdf/-char/ja/

http://www.asahi-shoes.co.jp/kaiho_club/goods/foot_knowledge/nikoniko_pace.html

2007/8/24 金曜日

久山研究室

Filed under: 研究論文 — admin @ 5:57:06
 
久山研究室
1961年から、福岡市に隣接した糟屋郡久山町(人口約7,000人)の住民を対象に脳卒中、心血管疾患などの疫学調査を行っています。この研究の特徴の1つは亡くなられた住民の8割以上を解剖して死因、臓器病変を調べていることです。また住民の8割を常に検診しており、開始からの追跡率も99%以上と高率です。研究開始当初は脳卒中の実態とその危険因子の解明が研究の中心でしたが、現在はさらに虚血性心疾患、悪性腫瘍、痴呆、糖尿病、高血圧などテーマが広がっています。また、九州大学生医研生化学との共同研究により、分子生物学を用いて、疾病の要因を遺伝子レベルに求める疫学的研究(分子疫学)も開始されました。教室内の各研究グループから人が出て研究室が維持されていますが、臨床と疫学の両方の視点からみたユニークな疫学研究が行われています。

1.平均的な日本人の集団

疫学調査が行われている福岡県久山町は福岡市の東に隣接する人口約7000人の小さな町である。過去40年間に福岡市の人口は65万人から134万人に倍増したが、久山町は1000人ほど自然増加したのみである。人口の移動が少ないことが,長期にわたり疫学調査が続いた条件の一つとなっている。この間,この町の年齢構成および職業構成は全国の平均にあり,町住民は偏りの小さい平均的な日本人といえる。

2.コホート研究

われわれは,1961年に40歳以上の住民の90%を健診し,第一集団を設定した。その後,同じ方法で1974年に第二集団,1988年には第三集団を創設した。この3集団の成績を比較することにより,日本人の生活習慣病の時代的変化を検証することが可能である。今年,本プロジェクトを遂行するに当たり,健診を再度行い,第四集団を設定する予定である。

3.久山町研究の特徴

久山町研究の特徴は、40歳以上の全住民を対象にしていること、疾病とその要因の因果関係を実証する上で最も信頼性の高い疫学的手法の一つである前向きコホート(疫学用語で集団という意味)研究の手法を研究の基本としていること、研究スタッフが健診とともに往診して疾病発症の情報を収集していること、健診の受診率が80%を超えていること(80%を超えるとselection biasがなくなると言われている)、追跡率が99%を超えて徹底した追跡調査がなされていること,そして亡くなった全住民の80%以上を剖検して死因および臓器病変を調べていることが挙げられる。つまり,久山町では、世界で最も精度の高い生活習慣病の疫学調査が行われているといえる。

4.研究テーマ

久山町研究の研究テーマは,三大死因である脳卒中・心疾患・悪性腫瘍、高齢化社会を迎えて最も大きな問題となっている老年期痴呆、その危険因子である高血圧・糖尿病・高脂血症、飲酒・喫煙・食事性因子の生活習慣など,生活習慣病の全般にわたる。
また今年から、従来の環境因子や症候因子に遺伝子による体質検査(SNPs)を加えた生活習慣病のゲノム疫学が開始される。

http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed2/naiyou/hisayama.html

より抜粋

2007/8/21 火曜日

危険因子の経年的推移(久山町研究)

Filed under: 研究論文 — admin @ 21:55:43

久山町研究によると、冠危険因子のうち、肥満、対糖能異常、高コレステロール血症は男女とも経年的に増加している。 


一方、高血圧、喫煙頻度は低下している。また図1の労働省研究によると、肥満、高トリグリセリド血症、高血糖、高血圧を多数合併している対象者は、虚血性疾患発症の危険性が急激に高まる。 

 

 http://www.metabolic-syndrome.tk/

HTML convert time: 0.733 sec. Powered by WordPress ME